クリーブランドクリニックのジョン・シャープ氏が、「Health2.0カタログ」とも言うべき紹介スライドを公開した。これまで氏の同様スライドは、どちらかと言えばWeb2.0の紹介にとどまるものであったが、今回は、Health2.0の具体的な事例に即したものになっている。それだけHealth2.0サービスのラインナップが充実してきたためでもあろう。
このスライドを見ながら思ったのは、当たり前のことではあるが、「やはりHealth2.0はリアルを置換するものではなく、ウェブでのみ実現できる新しい領域を開拓することなのだな」ということである。リアル医療やその周辺サービスを単にウェブに持ち込んだり置換したりするような発想を「Health1.0」であるとすると、Health2.0はウェブ上のイノベーションが逆にリアル医療を変革するようなベクトルを持つべきなのだろう。闘病記にしても、出版物の闘病記と、ウェブ上に構築された闘病情報拠点としての闘病サイトはまるで別物と考えるべきだ。
三宅 啓 INITIATIVE INC.