とうとうGoogle Healthのベータ版が公開されたが、TOBYOベータ版の公開準備も進んでいる。このベータ版に搭載される、闘病サイトだけを対象とするバーティカル検索エンジン「TOBYO事典」のテストを進めているが、われわれが当初予想していたよりも、一層、強力な仕上がりになってきているので公開が楽しみだ。
当初、TOBYO事典が検索対象とするのは「がん、良性腫瘍」分野の闘病サイト約1500で、対象総ページ数は約30万ページになる。企画段階でその検索能力や使用イメージなど、当然われわれは理解していたつもりだったのだが、いざ実際に使ってみると、予想以上に使い勝手のある便利な機能であることが体感できた。
特に病院、薬品、治療方法など、特定の固有名詞をキイワードにして検索すると、その威力は発揮される。たとえば「癌研 入院」というキイワードで検索してみると、実際に癌研で入院したがん患者の体験情報等が即座に表示される。検索対象が闘病サイトだけなので余計なノイズがなく、非常にクリーンな検索結果で気持がよい。それに、検索対象ページ数が30万ページと充分なボリュームなので、どのようながん闘病者の検索ニーズにも概ね対応できる。
言葉で伝えるのがもどかしいほどなのだが、とにかく早く、みなさんに一度使っていただきたい。「あの病院で手術した人の感想は?」、「この薬を飲んだ人の副作用は?」、「この治療方法は効果あるの?」など、闘病者なら一番聞きたい疑問について、1500人が自己体験を記録した30万ページの闘病百科事典(TOBYO事典)から即座に情報を取り出すことができる。これまでネット上に蓄積されてきた膨大な量の、しかも貴重な闘病体験情報を、今やユーザーが自由自在に検索し活用できるようになるのだ。しかし、まだこれはようやく始まったばかりにすぎない。今回は、「がん、良性腫瘍」分野で30万ページという枠をもってスタートしたが、やがて対象分野も総ページ数も拡大し、ネット上の闘病体験すべてを可視化し、検索可能にしていきたい。
三宅 啓 INITIATIVE INC.
さっそく使ってみたいので、早くスタートし、より多くの病名やキーワードから調べられるように、充実したサイトにしてほしいです。