医療IT化は民間主導で

昨日のエントリでリテールクリニックと遠隔医療を取り上げたが、今日の日経朝刊に「遠隔医療 対象を拡大」との記事が一面に掲載されている。これは、総務省と厚労省が共同開催している「遠隔医療の推進方策に関する懇談会」の中間報告に基づく記事であるようだ。ざっと目を通したが、さしたる目新しい情報も見いだせなかった。ついでに総務省のサイトを見たが、この「懇談会」のメンバーを見ると、そこにかの悪名高き「住基ネット」の仕掛け人とされ、またこのような官庁主催「検討会」の「常連」である某教授の名前を見て、「やはり」と苦笑させられた。

「医療のIT化」というと、これまで官庁が医療者、学者、ITゼネコンなどを集め、検討会や懇談会で政策指針のたたきを作って来たのであるが、そろそろこのようなやりかたをやめるべき時期に来ているのではないか。最近、米国の状況を見ていると、「医療IT化は政府主導ではなく、民間主導で行くべきだ」との主張が徐々に増えてきている。ブッシュ政権のNHIN構想が目標年次を達成できないのは、すでに周知化しつつあるが、これも政府機関の非効率で実行遅延型の実施体制が問題視されつつある。 続きを読む