昨夏、ウォルマートのリテールクリニック「Walk-In Telemedicine Health Care」がヒューストンでオープンした。先行する他のリテールクリニックと違う点は、医師が待機する拠点センターと診療所をオンラインで結び、消費者にリアルタイム遠隔医療を提供するところ。患者はオンラインで直接医師と会話することができる。
「遠隔医療が新たな展開をみせている。今や、買い物ついでにドクターに診てもらえるようになった」。CNNビデオニュースが伝えている。
以前のエントリでも触れたが、このような消費者ニーズ発想が、日本の医療に最も欠落しているものである。また、いくら消費者志向を強めようとしても、規制やギルドの抵抗などが自由な業態開発を妨げている。
「希望の国のエクソダス」(村上龍)の例のセリフを借りて言えば、次のようになるのか。
この国の医療には何でもある。でも、消費者発想だけがない。
三宅 啓 INITIATIVE INC.